「ニットの毛玉、気になるけれど無理に取って生地を傷めたくない…」
そう感じたことはありませんか?
ニットはあたたかくて着やすい反面、毛玉ができると一気にくたびれた印象になってしまいやすいアイテムです。しかも、自己流で引っぱったり強くこすったりすると、毛羽立ちがひどくなったり、生地そのものを傷めてしまうこともあります。「取ろうとしたら余計に悪化した…」そんな経験、一度はありませんか?
毛玉が気になっているのに、どう取ればいいかわからなくて放置してしまっている。毛玉取り機とハサミ、どっちがいいの?デリケートな素材は特別な対処が必要なの?毛羽立ちやもけもけはどうすればいいの?そういった疑問を抱えながら、お気に入りのニットをタンスの奥にしまったままにしていませんか?
お気に入りの一枚ほど、なるべくきれいな状態で長く着たいですよね。だからこそ、毛玉の取り方は「取れれば何でもいい」ではなく、その生地に合った方法を知ることがとても大切です。正しい方法を知っているだけで、ニットの寿命はぐっと長くなります。
この記事では、道具ごとの違いや素材別の注意点、毛羽立ちやもけもけへの対処法、さらに毛玉を防ぐ予防習慣まで、ニットのお手入れに必要なことをまるごとご紹介します。難しいことは何もないので、ぜひ最後まで読んでみてください。お気に入りのニットが、またきれいによみがえりますよ。
- ニットに毛玉ができる原因
- ニットの毛玉の取り方と道具の選び方
- 素材別に気をつけたいポイント
- 毛羽立ちともけもけへの対処法
- 毛玉を防ぐ日常の予防習慣
ニットに毛玉ができる原因とは
毛玉の取り方を知る前に、まずなぜ毛玉ができるのかを知っておきましょう。
「原因なんて知らなくても取れればいいんじゃないの?」と思うかもしれません。でも原因を知っておくと、取り方の選択肢が増えるだけでなく、そもそも毛玉ができにくい着方や洗い方のコツにもつながります。正しく原因を理解することが、お気に入りのニットを長くきれいに保つ一番の近道なんです。
ちょっとだけ付き合ってみてください。きっと「なるほど」と思えることがありますよ。
S.Matsushita毛玉は「古くなったからできる」のではなく、日常の摩擦で起こりやすいものです。原因がわかると、対処もぐっとしやすくなりますよ。
毛玉の原因は摩擦と静電気
毛玉はどこからやってくるのかというと、答えはシンプルで「摩擦」です。
着ているあいだに、袖口や脇、バッグが当たる部分など、生地がこすれやすい場所の繊維が少しずつ絡まり合って、やがて小さな玉になっていきます。特にニットは繊維がやわらかくてふっくらしている分、摩擦の影響を受けやすい素材です。「なんでここだけ毛玉になるんだろう」と思う場所は、たいてい一番よくこすれている場所だったりします。
さらに、秋冬の乾燥する時期になると静電気も毛玉の原因として加わります。静電気が起きると繊維が乱れやすくなり、毛玉や毛羽立ちがより発生しやすい状態になってしまいます。ニットを脱ぐときにバチッとくる季節は、毛玉にも注意が必要なんです。
毛玉ができやすい場所
毛玉はニット全体に均等にできるわけではありません。よく見てみると、いつも決まった場所にできていませんか?
これは偶然ではなく、その場所が一番こすれやすいからです。摩擦が集中する部分ほど、繊維が絡まって毛玉になりやすくなります。特に注意したいのが、こういった場所です。
- 脇まわり
- 袖の内側
- バッグが当たる肩や脇腹
- デスクに触れやすいひじまわり
- アウターとこすれやすい背中や腰
「いつもここに毛玉ができる」と感じる場所があれば、それはそこに摩擦が集中しているサインです。着方を少し意識したり、バッグの持ち方を変えたりするだけで、毛玉のできる頻度が変わることもあります。原因がわかると、対策もしやすくなりますよ。
毛玉になりやすい素材となりにくい素材
実は、ニットの素材によって毛玉のできやすさはかなり違います。見た目が似ていても、素材が違うだけでお手入れの仕方も変わってくるので、まず自分のニットが何でできているかを知っておくことがとても大切です。
一般的に毛玉ができやすい傾向があるのは、こういった素材です。
- アクリル
- ポリエステル混
- ウール混の起毛素材
繊維が細かくやわらかいほど絡まりやすく、毛玉になりやすい傾向があります。お手頃価格のニットに多い素材でもあるので、心当たりがある方も多いのではないでしょうか。
一方で、比較的毛玉が目立ちにくい素材はこちらです。
- 綿
- 麻
- シルク
これらは繊維がしっかりしていて絡まりにくいため、同じように着ていても毛玉になりにくい傾向があります。
ただし、複数の素材が混ざった混紡素材は特徴が重なることがあります。見た目だけで判断せず、洗濯表示や素材表示を確認してからケア方法を選ぶようにしましょう。それだけで、余計な失敗をぐっと減らすことができますよ。
ニットのチクチクや静電気も気になる方は、あわせてこちらもご覧ください。


では次に、実際の毛玉の取り方と道具の選び方を見ていきましょう。
ニットの毛玉の取り方は道具選びが大切
毛玉を取りたいと思ったとき、「とりあえず毛玉取り機でいいか」と手を伸ばしていませんか?
実は道具の選び方ひとつで、仕上がりも生地へのダメージもかなり変わってきます。早く一気に取りたいのか、デリケートな素材をやさしく整えたいのかによって、向いている道具が違うんです。道具を間違えると、毛玉は取れても生地を傷めてしまうことがあるので、ここはしっかり押さえておきたいポイントです。
ニットの毛玉は、無理に取るよりも道具を使い分けた方が整えやすいです。
自宅でのお手入れ用に、毛玉取り機や洋服ブラシがあると便利です。
それぞれの道具の特徴を知っておくだけで、お手入れの失敗がぐっと減りますよ。



毛玉は「取ること」よりも、「何でどう整えるか」が大切です。素材に合わない方法だと、かえって表面が荒れてしまうことがあります。
電動毛玉取り機で整える方法
毛玉が広い範囲にできてしまったときに頼りになるのが、電動の毛玉取り機です。短時間でサッと表面を整えられるので、普段使いのニットのお手入れには一番取り入れやすい方法です。
ただ、「なんとなく当てればいいんでしょ?」と雑に使ってしまうと、生地を傷める原因になることがあります。使うときはこの4つのポイントを意識してみてください。
- ニットを平らな場所に置く
- しわを伸ばして表面をきちんと整える
- 強く押し当てず、やさしくすべらせる
- 同じ場所を何度も往復しない
特に大切なのは「押し当てすぎないこと」です。力を入れれば入れるほどきれいになる気がしてしまいますが、実際は逆効果になることが多いです。軽くすべらせるくらいの感覚でちょうどいいですよ。
アクリルニットや普段使いのセーターは毛玉取り機との相性がよく、きれいに仕上がりやすいです。ただしウールやカシミヤなどデリケートな素材には慎重に使う必要があります。素材を確認してから使うようにしましょう。
広い範囲の毛玉を手早く整えたい方は、衣類にやさしく使いやすい毛玉取り機があるとお手入れしやすいです。
はじめて使う方は、強く押し当てにくいタイプを選ぶと安心です。
ハサミで少しずつ整える方法
毛玉がまだ少ない段階や、気になる部分だけをピンポイントで整えたいときは、ハサミを使う方法がおすすめです。電動の毛玉取り機のように広い範囲を一気にケアするのは難しいですが、小さな毛玉を一つひとつ丁寧に取りたいときには、ハサミの方が向いていることがあります。
ただし、ハサミを使うときに一番気をつけてほしいのが「生地ごと切ってしまわないこと」です。焦って勢いよく切ろうとすると、毛玉と一緒にニットの生地まで切ってしまうことがあります。これをやってしまうと取り返しがつかないので、慎重に進めることが大切です。
コツは、毛玉を指で少し浮かせて生地から離し、表面の毛玉だけを軽く切るイメージです。一度にたくさん切ろうとせず、少しずつ様子を見ながら進めるのが一番安全です。「急がば回れ」という言葉がぴったりな作業です。焦らずゆっくり向き合うことで、きれいに仕上がりますよ。
洋服ブラシでやさしく整える方法
「毛玉というほどではないけど、なんとなくモサッとしてきた…」そんなときに活躍するのが洋服ブラシです。
電動の毛玉取り機やハサミが「取る・切る」道具なのに対して、洋服ブラシは「整える」道具です。ニットの表面をやさしくなでることで、軽い毛羽立ちや繊維の絡まりをほぐしながら、生地の流れを本来の方向に整えてくれます。削ったり切ったりしないので、素材へのダメージがとても少ないのが最大の魅力です。
特にカシミヤや毛足のある素材には、いきなり毛玉取り機を当てるよりも、まずブラシで流れを整える方が自然で美しく仕上がります。ふわっとした風合いややわらかさをできるだけ残したいときにも、洋服ブラシは頼りになる存在です。
「できるだけ生地を傷めたくない」「大切なニットをやさしくお手入れしたい」という方は、ぜひ洋服ブラシをお手入れの定番として取り入れてみてください。使い続けることで、毛玉のできにくい状態を保ちやすくなりますよ。
毛羽立ちが気になるニットや、やさしく表面を整えたい素材には洋服ブラシも使いやすいです。
デリケートなニットを長く着たい方は、ひとつ持っておくと便利です。
カミソリやスポンジは使ってもいい?
「カミソリで毛玉が取れると聞いたことがある」「キッチンスポンジでこすると取れるって本当?」そう思って試してみたことがある方もいるかもしれません。
たしかに、わざわざ専用の道具を買わなくても手元にあるもので試せるのは魅力的です。でもここは少し慎重に考えてほしいところです。
カミソリは毛玉だけを取っているようで、実は生地ごと削ってしまっているケースがあります。一度削れてしまった生地は元には戻りません。スポンジも、表面をこすりすぎることで毛羽立ちをさらに悪化させてしまうことがあります。「取れた!」と思ったら生地が薄くなっていた、なんていう悲しい結果になることも。
手軽さという点では魅力がありますが、お気に入りのニットや高価な素材には正直あまりおすすめできません。どうしても試したい場合は、裾の裏側など目立たない部分でまず様子を見てから進めるようにしてください。大切な一着ほど、道具選びは丁寧にいきましょう。
毛玉取り道具の比較表
| 道具 | 向いている場面 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 毛玉取り機 | 広い範囲の毛玉 | 早く整えやすい | 押し当てすぎに注意 |
| ハサミ | 小さな毛玉・部分ケア | 丁寧に整えやすい | 生地を切らないよう注意 |
| 洋服ブラシ | 毛羽立ち・デリケート素材 | 風合いを残しやすい | 毛玉が多い場合は時間がかかる |
| カミソリ | 応急処置 | 手元にあれば試せる | 生地を削りやすい |
| スポンジ | 軽い表面の乱れ | 身近で使いやすい | こすりすぎると逆効果 |
迷ったときは、まずは使いやすい毛玉取り機か洋服ブラシからそろえると、お手入れがしやすくなります。
普段使いのニットが多い方は毛玉取り機、やさしく整えたい方はブラシが向いています。
素材別に見るニットの毛玉の取り方
「ニットの毛玉の取り方」と一口に言っても、素材によって正解は変わってきます。
同じ方法でも、素材が違うだけで仕上がりに差が出たり、場合によっては生地を傷めてしまうこともあります。「前のニットに使ったから大丈夫」と同じやり方をそのまま当てはめてしまうのが、実は失敗の原因になりやすいんです。
素材ごとに「何を優先すべきか」を知っておくだけで、無理のないお手入れができるようになります。自分のニットの素材表示を確認しながら、読み進めてみてください。



「前にうまくいった方法」が、別のニットでも合うとは限りません。素材ごとに少し変えるだけで、失敗はかなり減らせます。
アクリルニットの毛玉の取り方
アクリルニットは毛玉ができやすい素材ですが、その分お手入れはしやすい部類に入ります。広い範囲に毛玉ができてしまったときは、毛玉取り機を使うのが一番効率よく進められる方法です。
ただし、「きれいにしたい」という気持ちから同じ場所を何度も往復してしまうと、表面が薄く見えてしまうことがあります。一度サッと整えたら終わり、くらいの感覚で短時間で切り上げるのがコツです。
ウールニットの毛玉の取り方
ウールはあたたかくて風合いが豊かな分、摩擦が重なると表面に毛玉が出やすい素材です。毛玉取り機を使えることもありますが、アクリルに比べると繊細なので、やさしく整えることを優先して考えましょう。
軽い毛玉であれば、ハサミと洋服ブラシを組み合わせながら少しずつ整えるのが安心です。勢いよく削るよりも、表面の流れを確認しながらゆっくり進める方が、仕上がりがきれいになりやすいですよ。
ウール系ニットの特徴を先に知っておきたい方は、ラムウールの記事も参考になります。


カシミヤなどデリケート素材の注意点
カシミヤはやわらかくてなめらかな肌ざわりが魅力ですが、見た目以上に繊細な素材です。毛玉が気になっても、強い道具で一気に整えようとするのは避けましょう。
おすすめの手順はまず洋服ブラシで表面全体を整え、それでも目立つ毛玉だけを小さなハサミで丁寧に処理するという方法です。カシミヤのようなやわらかい風合いを残したい素材ほど、急がないお手入れが何より大切です。
モヘア・アンゴラの毛玉やもけもけを整えるコツ
モヘアやアンゴラの魅力は、なんといってもふわふわとした毛足の豊かさです。でもここに毛玉取り機を当ててしまうと、毛玉だけでなくその大切な毛足ごと削り取ってしまうことがあります。せっかくのふんわり感が失われてしまったら、取り返しがつきません。
このタイプのニットは、洋服ブラシで表面を整えながら、明らかに目立つ絡まりだけを部分的にやさしく整えるのが正解です。毛足をなくすのではなく、乱れを落ち着かせるイメージで扱ってあげてください。「整える」という感覚を大切にすると、素材本来の魅力をそのまま保てますよ。
では次は、毛玉取りでやってはいけないことを見ていきましょう。
ニットの毛玉取りでやってはいけないこと
「早くきれいにしたい」という気持ちはよくわかります。でも、焦って強い方法を選んでしまうと、毛玉は取れても生地を傷めてしまうことがあります。
やってはいけないことを先に知っておくだけで、失敗のリスクはぐっと減ります。お気に入りのニットを守るためにも、ここはしっかり確認しておきましょう。「知っていれば防げた」という後悔をしないために、ぜひ読んでみてください。



毛玉取りは「攻めるケア」より、「傷めないケア」の方がきれいに仕上がりやすいです。焦らないのがいちばんです。
手で引っぱって取る
毛玉を見つけたとき、つい指でつまんで引っぱりたくなりますよね。でも実はこれ、一番やってはいけない方法です。
手で引っぱると、毛玉だけでなく周りの繊維まで一緒に引き出してしまいます。その結果、毛玉は取れてもその周辺が毛羽立ってしまい、余計に目立つ状態になってしまうことがあります。小さな毛玉ほど「これくらいなら」と思いがちですが、引っぱるほど繊維は乱れやすくなります。毛玉はむしらず、必ず道具で整えるようにしましょう。
力を入れて強くこする
「しっかりこすった方がよく取れそう」と感じてしまいますが、これも逆効果になりやすいです。
ブラシやスポンジで力を入れて強くこすると、表面の繊維がさらに乱れて、新たな毛玉の原因を作ってしまうことがあります。お手入れの基本は「やさしく、短く」です。何度も強くこするより、軽い力で少しずつ整える方が、結果的にきれいに仕上がりやすくなりますよ。
粘着ローラーに頼りすぎる
コロコロはほこりやゴミを取るのにとても便利ですが、毛玉対策として使うのは要注意です。
粘着力でニットの表面を強く引っぱってしまうため、繊維が乱れやすくなります。特にモヘアやアンゴラのような毛足のある素材では、ローラーをかけるたびに風合いが損なわれてしまうことがあります。表面のほこりをさっと取る程度ならよいですが、毛玉対策として頻繁に使うのは避けた方が無難です。
同じ場所を何度も削る
毛玉取り機やカミソリで「まだ残ってる」と感じると、つい同じ場所を何度もかけてしまいたくなりますよね。でもこれが、生地を傷める一番の原因になります。
同じ場所を繰り返し削ると、表面だけが薄くなったり、生地の風合いが変わってしまったりすることがあります。完全になくそうとするよりも、「目立ちにくく整える」くらいの感覚でちょうどいいんです。少し残っていても、ある程度整えたら手を止める勇気を持つことが、ニットを長持ちさせるコツですよ。
では次は、毛羽立ちともけもけの整え方を見ていきましょう。毛玉とは少し違うアプローチが必要なので、ここも確認しておきましょう。
毛羽立ちともけもけの整え方は毛玉と違う
「毛玉」と「毛羽立ち」と「もけもけ」、なんとなく同じようなものだと思っていませんか?
実はこの3つ、見た目は似ていても状態が少し違います。そして状態が違うということは、正しい対処法も変わってくるということです。毛玉と同じ感覚でケアしてしまうと、かえって悪化させてしまうこともあるので、ここはしっかり確認しておきましょう。
「なんかモサッとしてきた」「毛玉ではないけどなんか気になる」という方にも、きっと当てはまることがあるはずです。



毛羽立ちを全部「毛玉」と思って削ってしまうと、ふんわり感までなくなりやすいです。違いを知っておくと安心です。
毛羽立ちと毛玉の違い
「毛羽立ち」と「毛玉」、なんとなく同じものだと思っていた方も多いのではないでしょうか。実はこの2つ、状態が少し違います。
毛羽立ちは、表面の繊維がふわっと立ち上がって乱れている状態のことです。一方で毛玉は、その乱れた繊維がさらに絡まり合って、玉のようにまとまってしまった状態を指します。つまり毛羽立ちは毛玉の「前段階」、毛玉は「絡まりが進んだ状態」と考えるとわかりやすいです。
早い段階で毛羽立ちに気づいてケアできると、毛玉になる前に整えられる可能性が高くなります。
毛羽立ちはブラッシング中心で整える
毛羽立ちに気づいたとき、すぐに毛玉取り機を手に取りたくなるかもしれません。でもまだ玉になっていない段階なら、削るよりも整える方が自然に仕上がりやすいです。
まずは洋服ブラシで表面を一方向にやさしくなでるところから始めてみてください。それだけでも、ふわっと乱れていた繊維が落ち着いて、見た目がかなりすっきりすることがあります。「削る前にまずブラッシング」この順番を意識するだけで、生地へのダメージをぐっと減らすことができますよ。
もけもけ感を残したい素材の扱い方
モヘアのようなふわふわとした毛足が魅力の素材は、その「もけもけ感」こそが個性です。きれいにしようとして毛足まで削り取ってしまうと、素材の一番の魅力が失われてしまいます。
大切なのは「全部整えようとしないこと」です。明らかに乱れが気になる部分だけをやさしく整えて、全体のふんわりした雰囲気はそのまま残すようにしましょう。「完璧にきれいにする」より「自然な雰囲気を保つ」という感覚でお手入れすると、素材の個性を活かしたまま長く着られますよ。


では次は、そもそも毛玉をできにくくする予防習慣を見ていきましょう。
ニットの毛玉を防ぐ予防習慣
毛玉の取り方を知ることも大切ですが、そもそも毛玉をできにくくできたら、もっと楽だと思いませんか?
毛玉は一度できてしまうと取るのに手間がかかりますし、取るたびに少なからず生地にダメージが蓄積されていきます。だからこそ、日ごろのちょっとした習慣で毛玉を予防できるなら、その方が断然お気に入りのニットを長くきれいに保てます。
難しいことは何もありません。今日からすぐに取り入れられることばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。



毛玉は「できてから取る」より、「できにくくする」方が生地にはやさしいです。少しの習慣で変わりやすいですよ。
裏返してネットに入れて洗う
洗濯のたびにニットが傷んでいると感じている方は、洗い方を少し見直すだけで変わることがあります。
ニットを洗うときは、裏返してから洗濯ネットに入れるのがおすすめです。裏返すことで表面同士が直接こすれるのを防ぎ、ネットに入れることで洗濯機の中でほかの衣類と絡まるのを防げます。洗濯コースもやさしめのコースやおしゃれ着コースを選ぶと、繊維への負担をさらに減らせますよ。
毛玉は取るだけでなく、日頃の洗濯や収納で防ぎやすくなります。
ニットを洗うときは、洗濯ネットを使うだけでも摩擦を減らしやすいです。
連続で着すぎない
お気に入りのニットは毎日でも着たくなりますよね。でも同じニットを連続で着続けると、同じ場所に摩擦が重なって毛玉が進みやすくなってしまいます。
できれば数枚をローテーションして、繊維を休ませる時間を作ってあげましょう。着ない日に形を整えてしっかり休ませるだけで、毛玉の進行をかなり抑えやすくなります。お気に入りだからこそ、少し休ませてあげることが長持ちの秘訣です。
着用後に軽くブラッシングする
帰宅したあとに洋服ブラシで軽くひとなでする習慣を取り入れてみてください。たった1〜2分の作業ですが、表面の繊維の流れを整えることで毛羽立ちの進行を抑えやすくなります。
毛玉は一度できてしまうと取るのが大変ですが、毛羽立ちの段階で整えておけばケアがずっとラクになります。ブラッシングを習慣にするだけで、ニットの状態がきれいに保ちやすくなりますよ。、状態を保ちやすいです。
バッグやアウターとの摩擦を減らす
「いつも同じ場所に毛玉ができる」と感じている方は、バッグやアウターとの摩擦が原因になっているかもしれません。
ショルダーバッグやリュックは、肩や脇腹など特定の場所に摩擦を集中させやすいです。バッグの持ち方や位置を少し変えるだけで、毛玉のできやすさが変わることがあります。またアウターの内側との摩擦も意外と影響しやすいので、インナーとして着るニットには特に注意してみてください。
収納時のこすれを防ぐ
クローゼットや引き出しにぎゅうぎゅうに詰め込んでいませんか?収納のときも、ニット同士が強くこすれ合うと毛玉の原因になります。
たたんで重ねる場合はなるべく圧迫しすぎないようにして、余裕を持って収納するのがおすすめです。また季節の変わり目にしまうときは、一度表面を軽くブラッシングして整えてから収納すると、次のシーズンに取り出したときも気持ちよく着られますよ。
ニットを長くきれいに着たい方は、保管方法もあわせて見直してみてください。


では次は、この記事のまとめとして毛玉と長く付き合うための考え方をお伝えします。
ニットの毛玉は正しく整えれば長く着られる
ニットに毛玉ができると、「もうダメかな」とがっかりしてしまうこともあるかもしれません。でも実は、正しい方法で整えてあげるだけで、見え方はかなり変わります。あわてて強引に取ろうとせず、状態に合わせてやさしくケアすることが、ニットを長持ちさせる一番の近道です。
迷ったときはこの使い分けを思い出してみてください。
- 広い範囲の毛玉には毛玉取り機
- 部分的な毛玉にはハサミ
- 毛羽立ちやデリケートな素材には洋服ブラシ
この3つを状況に合わせて使い分けるだけで、失敗はぐっと減らせます。難しく考えなくて大丈夫です。
そしてもうひとつ大切なのが、毛玉を取るだけでなく「できにくくする習慣」も一緒に取り入れることです。洗い方を少し工夫したり、着たあとにブラッシングしたり。そういった日々のちょっとした積み重ねが、お気に入りのニットをきれいな状態で長く着続けることにつながっていきます。
ニットの毛玉は、状態に合った方法でやさしく整えることが大切です。
自宅でのお手入れを続けやすくしたい方は、使いやすい毛玉取り機をひとつ用意しておくと便利です。
毛玉と上手に付き合いながら、着るたびに気持ちのよい一枚として長く愛用していきたいですね。では最後に、よくある疑問をまとめたFAQをご覧ください。










